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正しく理解していますか?断捨離の意味と使い方

 
Kollama Yujiro
投稿者 Kollama Yujiro. 更新された: 16 1月 2017
正しく理解していますか?断捨離の意味と使い方

「断捨離」という言葉、昔からある言葉のように思われますが、「断・捨・離」という形で、2010年の流行語に選ばれた比較的新しい言葉です。あまりに一般化して、何となく理解している気持ちになっていますが、私たちは正しく理解しているのでしょうか。その意味と使い方を再確認してみましょう。

従う手順:

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「断捨離」は、やましたひでこさんという方の造語です。やましたさんは大学生時代に入門したヨガ道場で、「断行」「捨行」「離行」というヨガの行法哲学を知りました。この方自身、お片付けなどが苦手だったのだそうですが、30代に入ってから「断行」「捨行」「離行」というヨガの行法哲学の重要性に気づかれ、実践に入られたのだそうです。その後、それぞれの最初の一文字ずつをとって、この言葉が生まれました。

ヨガの行法哲学の「断行」とは新たに入ってくる余計なものは断つ、「捨行」とはもう持っている無用なものを捨てる、「離行」とは心が囚われる執着から離れるということです。これら3つの考え方をまとめ、実生活に応用したものが「断捨離」です。即ち、いらなものをそぎ落として、シンプルに生きるということです。

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「断捨離」の実践は、簡単と言えば簡単です。まず断捨離とは何かと理解し、いらないもの、長い間、使っていないものなどは捨てていきます。しかしながら、断捨離熱に浮かれて、あれもこれも捨ててはいけません。よく考えて、捨てたことによって、生活に支障をきたし、同じものを買い足すというようなことはないようにしましょう。

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例えば、主婦になられた方にとってのお出かけ着。流行遅れになったものは仕方がないとしても、定番の形のものであればいくつかは残しておかなければ、いざという時に着るものがなくて、買いに走らなければいけません。捨てたら戻ってこないので、捨てる前に本当に捨てて良いか熟考しましょう。

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ちなみに、やましたさんのお考えでは、思い出は捨てても記憶に残ります。だから、いるかな?いらないかな?と悩むもの、例えば、思い出のアルバムや子供の頃の絵なども捨てるものの対象となります。一理ある考え方ではあるのですが、やましたさん自身、ヨガの行法哲学を応用されたわけですから、私たちもやましたさんが提唱した断捨離を応用したら良いのではないでしょうか。

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また、断捨離はあくまで自分のためにしましょう。やましたさんご自身が語られていることですが、やましたさんはお母様と上手くいっていなかったそうです。そのお母様がものを貯めこまれるタイプの方で、入院された時に一気に色々捨てられたのだそうです。もちろん、退院後、喧嘩になられたそうなのですが、ある時、自分が捨ててしまったカビの生えた靴は歩けなくなったお母様にとっては歩くことの象徴だったのではないか、お母様のものを捨てるという行為は断捨離ではなく、自分の報復だったのではと気づかれます。ということで、例えご家族であったとしても、断捨離は他の人のものにまで手は出さず、自分のものだけでしましょう。

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そして、断捨離実践後は、それを維持する努力をしましょう。お洋服も鞄も靴も、毎年のように流行があります。ワンシーズンごと、着て、履いて、使って、捨てるを実践できる方は良いのですが、そうではない方は、シンプルで飽きのこないデザインやカラーのものを選びましょう。実際に、断捨離を成功させている方や、ミニマニストの方のワードロープを見ると、とても参考になります。ご自身の好みも加えつつ、実行しましょう。

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このように断捨離の実践法を見ると、今はやりの「ミニマニスト」と同じことと思われる方も多いかと思います。必要でないものを排除し、お気に入りのものだけを持つという点では、断捨離も、ミニマニストも同じです。しかし、最近の流れとして、断捨離の考え方は、物だけでなく、人間関係や心の無駄などについても応用できるとされているところが新しいところです。

特に、断捨離にご興味がなくても、理論としてはご理解いただけると思うのですが、物質的にいらないものを処分し、すっきりとした生活をするようになると、自分が身を置く人間関係や自分の心の状態についても見えてきます。この人といると楽しい、幸せになれる、逆に、この人といると楽しくない、幸せになれない。シンプルに生きるを実践すると、相手とどのくらいの距離を保てば、良い関係を保てるのかも見えてきます。

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知れば知る程「断捨離」という言葉と行為、魅力的に見えてきます。しかし、この言葉は、商標登録されています。そのことによって派生する問題回避のため、「断捨利」という言葉が同じ意味の言葉として登場しています。商業的に利用しなければ問題ないことではあるのですが、素敵な言葉だけあって、少し寂しい気がします。

何はともあれ、「断捨離」は、上手に日々の生活の中に取り入れることができたら、生活が豊かになることでしょう。人からの受け売りではなく、自分の中で決めたルールに基づき、後悔のない断捨離生活を目指したいものです。

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