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「恐れ入りますが」と 「お手数ですが」の違いと使い分け方

 
投稿者 Kollama Yujiro. 更新された: 20 1月 2017
「恐れ入りますが」と 「お手数ですが」の違いと使い分け方

普通に使っていると、違いが分からなくなりがちですが、「恐れ入りますが」と 「お手数ですが」、確かに意味が違いますし、働きも違います。どのように使い分けをしたらいいのでしょうか。

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従う手順:
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まずは、意味から考えてみましょう。「恐れ入りますが」は「私ごときものがこのようなことを言って、失礼なことなのですが」、「お手数ですが」は「貴方様のお手を煩わしますが」という意味の言葉です。

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この二つの言葉を使う文を「すみませんが」「申し訳ございませんが」という言葉で置き換えられることからも分かるように、それに続く話の内容を相手に言うことを悪いなと思っているという点は共通しています。

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ただし、「すみませんが」「申し訳ございませんが」を使う場合は、それに続く内容ができなかったら、話し手が謝罪が必要になるような場合が多いのですが、「恐れ入りますが」「お手数ですが」を使う場合は、それは必要がない場合がほとんどです。

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だから、不祥事を起こした時に「恐れ入りますが、お答えしかねます。」と言ったり、「お手数ですが、来週までには詳細調べて、公表いたします。」と言ったりすることは誤用になります。自分ができなかったら、謝らなければいけないことには使えない表現であることは、肝に銘じておくと良いでしょう。

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次に、意味の違いを考えてみましょう。「恐れ入りますが、駅はどちらですか。」とは言いますが、「お手数ですが、駅はどちらですか。」とは言いません。なぜ後者が言えないかというと、駅はどこかという行為は口頭で済む仕事であるから、お手を煩わす程の事ではないからということが言えるでしょう。

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しかしながら、「恐れ入りますが、サインをいただけませんか。」は、「お手数ですが、サインをいただけませんか。」と言えます。サインをするという行為は、ペンをもって書くということだけでなく、サインをするにあたって大きな決断をするということが必要なので、両方とも使えるのでしょう。

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このことから「お手数をですが」の方が、使える場面がより限定されていることが分かります。同じ申し訳ないという気持ちでも、そこにプラスαのあるなしによって、使える言葉が異なってくるということです。

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ちなみ、「恐れ入りますが」の類似表現には、「恐縮ですが」という言い方があります。この二つのフレーズには、「恐れ入ります。」「恐縮です。」という言葉がその背景にあります。

この言葉は、例えば、上司から「今日のプレゼン、良かったよ。」と言われた時に、部下が「ありがとうございます。」と言うの代わりに使えます。だから、「恐れ入りますが」「恐縮ですが」の背景には、これから言うことに応えてくれるだろうという予測の元、感謝の気持ちがそこにはあるのだということもできます。

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一方、「お手数ですが」の類似表現には、「ご面倒をおかけしますが」というものがあります。この表現には感謝の気持ちというよりも、お手を煩わして申し訳ないという気持ちの方が強いように思います。実質的に何かをしてもらいたいから、お手数であり、ご面倒なのだと考えられます。

違いはありますが、「恐れ入りますが」「お手数ですが」は、何かをお願いする時にワンクッション置ける便利な言葉であることに代わりありません。使い分けの点において、「お手数ですが」は前述した通り、使えない場合をあることを理解しておくと良いです。

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最後にもう一つ、例文を出しておきます。「恐れ入りますが、午前中は先約がございますので、再度のご連絡は午後でもよろしいですか。」という文はどうでしょうか。要は午後まで相手に待ってもらいたいと言っているのですが、先約をキャンセルまでして自分を優先しろという人は、なかなかいないだろうと思われるので、「恐れ入りますが」が使えても良さそうなはずなのに誤用です。

なぜ誤用か考えてみると、自分がする行為が相手へのお願いの中に絡んでいるがゆえに、誤用になったのだと考えられます。正しく言うとしたら、「お手数ですが」はもちろん使えないので、「すみませんが」か「申し訳ございませんが」などが良いということになります。

これらのことから、図式化するとしたら、「すみませんが」「申し訳ございませんが」という枠の中に、「恐れ入りますが」があり、「恐れ入りますが」の枠の中に「お手数ですが」があるという構造になるかと思います。

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大切な場面であればあるほど、人は誤用を恐れます。図式化して整理しておくと、誤用自体は減るかもしれません。しかし、文書ではなく、話す時であれば、誤用よりも気持ち、何か申し訳ないと思っているなどという気持ちの方が大切なように思います。だから、まずは誤用を恐れず、使ってみるべきです。使っているうちに、より洗練した使い方も身に付くのではないでしょうか。

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