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「温かい」と「暖かい」の違いと使い分け

 
Kollama Yujiro
投稿者 Kollama Yujiro. 更新された: 16 1月 2017
「温かい」と「暖かい」の違いと使い分け

さて、違いを知っていそうで意外と「怪しいかも?」と言われる使い分けの一つといえば、「温かい」と「暖かい」かもしれません。なんとなく使い分けてるつもりでも、それは本当に正しいでしょうか?この2つの違いはきちんと理解していないと、日本人として恥ずかしいかもしれませんよ?明確に使い分けがあるので、もし少しでも「怪しいな」と思った人は再確認しておくと良いでしょう。今回は、漢字の由来からも見ていこうと思うので、基本から理解してもらえると嬉しいです。

参照元:stepbystep.com

目次

  1. 「温かい」と「暖かい」の違い
  2. 例文や使い分け方法
  3. まとめ

「温かい」と「暖かい」の違い

『温かい』

こちらの「温かい」は、「直接触れてあたたかいもの」の事を指します。

では、「温」の字について、少し詳しく見ていきたいと思います。もともと「温」の旧字は「溫」という文字です。

水を表す「サンズイ」が左側にあり、そして右側には「ふたをうつ伏せて、皿の中に物を入れたさまを描かれている」象形文字です。この象形漢字が表すように、「熱が発散せぬよう、中に熱気をこもらせること。ムッとしたあたたかさを持つこと」の意味を指します。そこから、温かいは心や顔色が穏やかでやさしいさま」をあらわしているようです。

意味として、次のようなものが挙げられます。

・熱すぎることもなく冷たすぎることもなく、ちょうど良くあたたかいこと。あたたかさ。ぬくもり。

・おだやかなこと。やさしいこと。なごやかなこと。たいせつにすること。

『暖かい』

「暖かい」は主に気候や気温などの暖かさのことを指しますね。いわゆる、「体で感じるあたたかさの事」を

言うのです。

では、漢字の成り立ちに少し注目してみましょう。

「暖」の漢字の構成はというと、「日」にゆるやかという意味の「爰」を加え、日ざしがやわらかである状態を表す漢字です。

その「暖かい」の意味は次のようなものです。

・暑くもなく寒くもなく程よくあたたかいことや、あたたかさのこと。

・あたたまる。あたためる。

ちなみに、「暖」という文字を使った暖簾は「のれん」と読むことを知っている人は少なくないでしょう。飲み屋さんなどの飲食店の軒先に吊してあるあの「のれん」です。

のれんといえば、日よけを目的とした垂れ幕のようなものだと考えていた人もいるかと思います。「日よけ」兼「布看板」を想像していたかもしれません。しかし、よく見てみると「暖」という文字が使われているのはなぜでしょう?

元々は冬季の隙間風を防ぐのに用いた垂れ幕から来ているからなのです。つまり、日よけ目的ではなく、暖房用のカーテンみたいなものだったということです。

例文や使い分け方法

実際に、例文として見てみましょう。

『温かい』

・毛布にくるまっていると体が温かくなる。

・外は寒かったので、温かいコーヒーを飲む。

・風邪を引かないように、温かい布団で寝る。

『暖かい』

・カーテンを開けたときの太陽の日差しが暖かい。

・ようやく暖かい季節がやってくる。

・暖かい色調の壁紙に模様替えする。

では、どのように使い分けると分かりやすいのでしょうか?

実は分かりやすい方法が一つあります。それは、ずばり「暖かい」と「温かい」をそれぞれ逆の言葉に言い換えるのです!

ようするに、「暖かい」なら「寒い」、「温かい」なら「冷たい」といった感じです。例えば「暖かい料理」だったら、その反対は「寒い料理」となります。そうなると、違和感があることに誰しも気付きますね。非常に便利な判別方法なので、ぜひ試してみてください。

まとめ

「温かい」と「温かい」について区別する方法はどうでしたでしょうか?意外な方法でしたでしょうか?簡単だけど分かりやすい方法かと思うので、もし今後迷うことがあればぜひ試してみてください。

また、上記ではあまり触れていませんが、心の問題は初めから「温かい」の方に分類します。また、人間の体の一部が触れて感じるあたたかさ(感覚的温度)は「温かい」です。しかし、間に空気が介在し、人が直接触らないでも感じるあたたかさ(温度)の場合「暖かい」といったところでしょう。

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