言葉

「褒める」と「誉める」の違いと使い分け

 
Koyama Risa
投稿者 Koyama Risa. 更新された: 16 1月 2017
「褒める」と「誉める」の違いと使い分け

ご存知の人も多いと思いますが、「ほめる」という言葉には2種類の漢字が使われています。そうです、「褒める」と「誉める」です。一体違いは何なのでしょうか?よく一般的には「褒める」を使う機会が多いように感じますが、「誉める」を使うのに適した状況はあるのでしょうか?パソコンなどで仕事をする人は、変換するときに迷うときもあるのではないでしょうか?今日は、「褒める」と「誉める」の違いをしっかりと理解して、誰かを「ほめたい」ときに迷いなく使いこなしてきたいですね。違いと使い分けについて解説していきたいと思います。

目次

  1. 「褒める」と「誉める」の意味
  2. 厳密な違いとは
  3. おわりに

「褒める」と「誉める」の意味

では早速、2つの意味を見ていきましょう。

①「褒める」

人のしたことや行いを優れていると評価して、それを伝えることです。

②「誉める」

人のしたことや行いを優れていると評価して、それを伝えることです。

はい。そうです。全く意味は同じなのです。では、「ほめる」についてはこれでおしまいなのかというとそうではないです。意味は同じですが、厳密に言えば違いはあります。

厳密な違いとは

前述の通り、意味は変わりなく、同じです。なので、どちらを使っても間違いではないのです。しかし、3つのポイントで違うところがあるといって良いでしょう。

ポイント1:常用漢字かそうでないか

察しが良い人は、分かると思いますが、「褒める」は常用漢字で、「誉める」はそうではないです。なので、公的な文章や教科書、もしくは学校のテストで漢字の問題が出たとすれば、「褒める」が正解です。「誉める」は学校で習う漢字ではありません。

ポイント2:「ほめる」度合い

しばしば、文章には読み手により正確に伝えるために、書き手はよりそのイメージがある漢字を使うことがあります。「誉める」の「誉」という漢字は、「名誉」や「栄誉」という熟語に使われます。すなわち、みんながもてはやす様な偉業や素晴らしい成果に対する漢字というイメージがあります。なので、個人的な評価というより、誰もがほめたたえるような勝利や評価や偉業を達成した際に使われるのは「誉める」と言えるでしょう。こういったことから、「誉める」の場合は、あらゆる人に対して使える言葉と言われています。たとえ、目上の人でもあまり失礼にはならないという説もあります。対して、「褒める」はどちらかというと、個人的に評価するということになりますので、「目上の人を評価」という態度自体が、失礼になることをあるので、注意が必要と言えるでしょう。ただ、この解釈が一般化しているわけではないので、受け取る側によっては、「褒める」でも「誉める」でも不快に感じる人もいるとは思われます。目上の人への使用は、慎重になった方がベターでしょう。ただ、それでも、名誉に値することは尊敬の意を込めて「褒め称える」ことは大事です。言葉を選んで、伝えてみるのがおすすめです。

ポイント3:漢字の成り立ちの違い

「褒める」と「誉める」の漢字の違いを見てみます。「褒」は『衣』という文字が含まれていることから、衣類や金品などモノを与えて「ほめる」ことが由来になっているようです。それに対して、「誉」は『言』という文字が含まれています。すなわち、言葉によって「ほめる」ことが前提になっているようです。ただこれは、あくまでも漢字の由来なので、そのような場合に使うという決まりではありません。

おわりに

「ほめる」ことは、人間関係の基本と言われています。「こんなことできるなんて、あなたってなんてすごいの!?」「よくできたね!次もがんばってね~!」このようにほめられることは、誰しも大変嬉しく、特に友好な人間関係を築くのに非常に役に立ちます。相手からの信頼が得られれば、安心感が生まれお互いに良い雰囲気が生まれるでしょう。初めての人とのコミュニケーションはもちろん、近しい関係の家族でも「ほめる」ことでより良い関係が築けます。素晴らしい業績や成績をとった時はもちろん、思いっきり「誉めて」、そうでなくても日ごろから些細なことを「褒め」合える関係はとても、理想的です。小さなことでも相手をほめることで、悪い事ではなくて良い面を見つめることができる良いきっかけになるでしょう。また、「ほめる」ことは様々な効率を向上させることが調査結果として出ているという話も聞きます。相手のためだけでなく、自分のためになるもなる「ほめる」ことは積極的におこないたいですね。今回は、「褒める」「誉める」の違いについてお伝えしました。

「褒める」と「誉める」の違いと使い分け - おわりに

「褒める」と「誉める」の違いと使い分けと関連した記事をチェックしたい場合は、学習のジャンルから探すことができます。

の記事にコメントを書く
あなたは記事をどう思いましたか?
21
「褒める」と「誉める」の違いと使い分け