体験者が語るサマータイムのメリットとデメリットのまとめ

体験者が語るサマータイムのメリットとデメリットのまとめ

サマータイムってどうなの?体験者が語るメリットとデメリット。

私は、つい最近まで、サマータイム制を採用している国で生活していました。サマータイム制があると聞いた時、ちゃんと体がついていくかなと心配したのですが、意外に何の問題もなく対応することができました。そこで、実際にサマータイム制を体験してみて感じたことをメリットとデメリットに分けて紹介します。

サマータイムとは何か

日の光を無駄にせず、明るいうちに活動を始めることによって、エネルギー消費を抑えることを目的に行われている制度です。サマータイムがあるところはウィンタータイムもあり、前者は時間を1時間前倒しにし、後者は時間を1時間後ろに戻します。現在のところ、70か国程の国がこの制度を採用しています。

ちなみに、よく似た制度として、しばしばフレックスタイム制などが上げられますが、こちらはある期間内で働く時間数は決められており、あとは個人が自由に働くシステムです。そのため、国が決めて、選択する余地なく国民全員の時間が変わるサマータイム制とは根本的なところから異なります。

メリット①:得した気分が味わえる

1日24時間、これは変えることのできないものです。しかし、サマータイム制を導入している国にいると、1年に2回、変えることができない時間のことで、得した気分を味わうことができます。例えば、サマータイムに入ると、1時間前倒しで生活がスタートします。すると、それまでよりも1時間早く仕事が終わるので、仕事が終わってもまだ明るく、自分の時間が増えたような錯覚を覚えます。サマータイムが終われば、ウィンタータイムに入りますが、その時は1時間、本当に増えるので、最初の1日目は本当に1日25時間になりますし、その後、数日はその余韻に浸ることができます。

子供じゃあるまいし、外が暗いと遊ぶことができないという訳ではないのですが、仕事が終わった時、外が明るいのと、暗いのとでは気分的に大きく違います。何かしよう、何かできるという気持ちになります。

メリット②:健康的かもしれない

健康的でないという理由でサマータイム制を廃止する国もあるようですが、個人的にはかなり健康的だという印象を受けました。というのも、体内時計と日の光は因果関係があるのではないでしょうか。時計のある生活に慣れてしまった現代人は、そのことを軽視している節がありますが、時計がなかった時代は日の差し具合が基準となって生活をしていたはずです。だから、日が長くなり明るい時間が増えたのなら、日の光の長さに合わせ、活動時間帯を変化させることは理にかなったことのように思われます。

ただし、こう思えるのは、私がまだ若く、健康だからかもしれません。例えば、サマータイム制を廃止したロシアでは、サマータイム移行時期に心筋梗塞を発症する人が増えた等の健康被害が報告されています。

メリット③:季節を実感できる

季節がある国は日本ばかりではありませんが、春になっても寒ければ厚手のセーターを着ても大丈夫、綺麗であればクリスマスっぽい飾りがいつまでも飾られているという国は、結構普通にあります。そのようなゆるい感じの季節感の国であっても、サマータイムは決まった時に、決まったように訪れるので、この時ばかりはバシッと、ズバッと夏が来たことを感じることができます。

デメリット①:眠りの質を下げるという研究報告がある

体内時計は24.5時間周期くらいらしく、サマータイムにするにあたって行う時間操作が、眠りの質を下げているという研究報告があります。特に、その被害を受けやすいのは夜型の人で、ただでさえ少なくなりがちなのに、さらに1時間、睡眠時間が減ってしまい、身体への影響が著しいらしいです。しかも、夜型の人は、このサマータイムの状態に体が慣れるのに1ヵ月ほどかかるらしく、その間、体がだるかったり、すっきりしなくなるのだそうです。

私はどちらかというと朝型なので、それ程、このことを実感したことはありませんでしたが、確かに、最初のうちは、夜更かしした次の日のようなだるさが残っている気はしていました。

デメリット②:残業が増える

日本人は真面目で、働き者です。現地の人は定時で仕事を切り上げていきますが、日本人は海外でも周囲を見て、目上の日本人の動きを気にしながら退社するタイミングを見ているところがありました。かく言う私も、和を乱したくないために、そうしていた日本人の一人です。そのため、運悪く、サマータイムの時に大きなプロジェクトと重なると、得したはずの時間を仕事に費やしていることもあったり、なかったりでした。

最後に

省エネ対策で行われているサマータイム制、実のところ、それ程、省エネになっていないという話もあります。省エネ効果も少ないし、眠りの質が下がるし、身体的悪影響があるのに、サマータイム制ってどうなの?と思わないでもないですが、これを採用する国で生活するのなら、メリットだけ考えて、楽しむ方が幸せなのではないでしょうか。

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