「もうみんなしn(ry」
「工藤新一はコn(ry」
上記のように、「中途半端に不思議な形で終わっている文章」をネット上で見かけた事はありませんか?
実は、これらの文末の
(ry
とは、ネット用語の1つなのです。
今回は、(ryの意味と、その具体的な使い方について、お話ししていこうと思います。
画像:improbic.net
そもそもこれ、どのように読むと思いますか?(私も最初は分かりませんでした……)
これは、
“いかりゃく”
と読みます。
「え!?『ry』の部分が『略』の『りゃ』に相当するとしても、『いか』はどこから来てるんだ?全然読めん……」
と思われた皆さんご安心を。今から詳しく説明致します。
これは元来、
“以下略”
という意味でした。つまり、「以下の文章を省略します」という意味です。
この「以下略」が、「(略)」という表記に変わりました。(これは、「(笑)」と同じような使い方ですね。)
そしてさらに「(略)」は「(ryaku)」というローマ字表記へと変わり、このローマ字表記の初めの三文字をとって「(ry」となっていった、というわけです。
つまり、
以下略
↓
(略)
↓
(ryaku)
↓
(ry
という経緯がある、いう事です。
これを見ればお分かりになると思いますが、「(ry」というのは、「以下略」という、本来『省略』の意味を表す用語を更に省略した用語である事がお分かりになると思います。
<(ryが使用されるようになった背景>
それではなぜ、本文全文を書かずに
「以下の文章を省略する」
のでしょうか?
それには大きく分けて2つの場合があります。
1. その後の文章全文を明記するのにためらいがあるため、察してほしい
2. いちいち全て言わなくても、ほとんどの人間は分かるので、全て言う必要がない(面倒くさい)
つまり、
(ryを使用する文章の書き手は、読み手に
「わざわざ全部言わなくても分かるでしょ?分かってね?」
というニュアンスを暗示しているのです。
<まとめ>
これまでの話を要約しますと、
(ryとは、
“「以下略」という省略用語を更に省略した”
言葉であり、
“「わざわざ全部言わなくても分かるでしょ?」という意味を表す”
言葉であり、
“「その後の言葉は言いにくいので察して下さいね」とか、「言わなくても分かるから最後まで全部書くのは面倒くさい」といったニュアンスを暗示”
している言葉である、
という事です。
つまり、本記事の冒頭の
「もうみんなしn(ry」
とは、
「もうみんな死ねばいいのに……」や「もうみんな死んでしまえ~!」
といった冗談を意味する言葉なわけです。
ですが、たとえ冗談であっても、「死ねばいいのに」「死んでしまえ」とハッキリ記述してしまうのは憚られるため、このような形にして「言いにくさ」を表現しているわけです。
また、
「工藤新一はコn(ry」
とは、
「工藤新一はコナンの事だよ」
という文章の省略形です。
なぜ全文が省略されているのか、みなさんもうお分かりですね。
「工藤新一がコナンの事だって、わざわざハッキリ言わなくてもみんな知ってるでしょ?そんな当たり前の事、いちいち書くの面倒くさい……」
というニュアンスを暗示させている、という事です。
このように、
“(ryは、単なる「省略形」として使用するだけでなく、省略された文章の背後にあるニュアンスを掴む事こそが大事”
だという事です。
たった3文字なのに、とても興味深い用語ですね!
画像:stat.ameba.jp
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