ネット用語「乙」の意味と使い方
ネット上で時折見かける次のようなコメント。
「仕事乙」
「自演乙」
この「乙」って一体どういうものなのでしょうか。
今回は「乙」の意味と、その具体的な使い方についてお話ししていこうと思います。
画像:ord.yahoo.co.jp
目次
「乙」の本来の意味
「乙」は、漢字の読み方と同じく“おつ”と読みます。
これは、
「おつかれさまでした(お疲れさまでした)」
↓
「おつかれ」
↓
「おつ」
↓
「乙」
という変化をしていったものなのです。
つまり、“乙=お疲れさま”が本来の意味、という事になります。
元来、「おつかれさま」を「おつ」と省略する、という言動はネットでのコミュニケーションが発達する以前から日常会話でも使われていたようなのですが、「おつ」に「乙」という漢字を当てるという事が普及するようになったのは、2ちゃんねるが要因であるようです。キーボードで「お疲れさま」の略である「おつ」と入力し変換すると、この「乙」が表示される事から、定着し始めました。
つまり、「乙」という言葉は、ネットスラングの1つです。
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「乙」の使い方
「お疲れさま」が本来の意味である「乙」ですが、様々な状況で用いられています。
①感謝
貴重な情報を提供してくれた人へ→「乙でした!」
②皮肉
自身のステータスをひけらかしてばかりの人へ→「はいはい、自慢乙。」
③「災難でしたね」の意
「昨日、寝坊してあわてて家を出たらどしゃ降りで、水たまりに足つっこんでびしょ濡れになって、結局1時間も遅刻して……」という人へ→「大変だったな。乙。」
④労のねぎらい
動画を投稿してくれた人へ→「これテレビで見れなかったんだ。うp乙!」
(「うp乙」の意味については後述します。)
①うぽつ(うp乙)
①うぽつ(うp乙)
ネットに動画や画像をアップロードすることを「うp」と言います。(「うp」は「うぷ」と読みます。)
これは、アップロードのスペルである「upload」の「up」部分をキーボードで日本語入力した際に「うp」となる事から、そのように使われ始めました。
これに、先述しました「乙」を付け足したものが「うp乙」です。
また、「うp」と「乙」を個別に切り離して変換せず、一度に日本語入力すれば「うぽつ」となります。つまり、「うぽつ(うp乙)」=「アップロードお疲れさま」という意味です。
「うぽつ(うp乙)」は、アップロードをしてくれた者に対して『ねぎらい』の意味で使われているのです。
(つまり、上述の <具体的な「乙」の使い方> の③に該当します。)
②自演乙
②自演乙
キックボクサー・K-1ファイターに
“長島☆自演乙☆雄一郎(ながしま じえんおつ ゆういちろう)”
という方がいらっしゃいますので、この言葉を聞いた事がある方々は結構いらっしゃるかもしれません。今、述べましたように、「自演乙」は「じえんおつ」と読みます。「自演」とは「自作自演」の事ですが、どのような「自作自演」を指すと思いますか?
たとえば、ネット掲示板などで、ある人が
「**(人名や商品名など)って大好き!」
という書き込みをしたとします。その後、同じ人物が、別人を装って
「私も!!」
「**最高~」
という書き込みをして賛同し、あたかも**が人気であるかのような雰囲気をつくり上げていくのです。
このような状況で、傍観者が「自作自演(の投稿)、(わざわざ)お疲れさま」という意味で、“自演乙”という言葉を使います。
つまり、「自演乙」という言葉は、
「自作自演している事がバレてるよ。わざわざそんな事をしてお疲れさまな事ね~」
という『皮肉』の意味で使用されているのです。
(皮肉の意味ですから、上述の <具体的な「乙」の使い方> の②に該当します。)
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③ブーメラン乙
③ブーメラン乙
ブーメランというおもちゃは、投げると自分の方向に返ってきますよね。この事から、
「自身で発した言葉が、皮肉な事に自分自身に返ってくる事」を「ブーメラン」と言います。(これもネットスラングの1つです。)
たとえば、普段他人の悪口を言ってばかりの人が、
「悪口言う奴なんて、俺は絶対友達になりたくねえよ」
という発言をした時、
「ブーメラン乙」
と返答する、このようにして使います。
つまり、「ブーメラン乙」とは、
「言葉がブーメランのように自分に返ってきているよ、お疲れさま」
という意味です。
「おまえが言うな」という言葉とほぼ同じような意味でしょう。
(これも皮肉の意味ですから、上述の <具体的な「乙」の使い方> の②に該当します。)
まとめ
いかがでしたか?ネット用語は本当に面白いですよね!Hohoron.comでは、他にもいろいろなネット用語の意味と使い方を分かり易く簡潔に紹介しています。是非、他の記事も読んでみて下さいね!これであなたもネット住民!
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