どっちも偉い？社長とCEOの違い

社長とは、Wikipediaによると「一般的には、会社が定める職制において、第三者に対して会社を代表するとともに、会社内部で業務執行を指揮する役職のこと」だそうです。つまり、端的に言えば「役職」の一つということです。会社を設立する際、定款に記載する必要がある「代表取締役」などとは違い、法律などで定められているものではないです。ですので、個々の会社の自由に「役職」として決めることができます。よく「代表取締役社長」というのが見かけますが、これを意味するのは、定款上で「代表取締役」として会社の代表として責務を果たしている「社長」ですよ、ということになります。なぜ、こんな風に書かれるかというと、「社長」は必ずしも「代表取締役」とは限らないからです。「代表取締役」は、変な話「専務」でも「会長」でも、どの役職でも良いのです。つまり、社長が、「代表取締役」でない場合もあります。現在は代表権を有するようになりましたが、株式会社ジョイフルの社長穴見くるみ氏は、2012年当時「社長」に就任しましたが、代表権はありませんでした。翌年には夫の陽一氏とともに共同代表権を持つようになりました。

では、CEOとはなんでしょうか？CEOはchief executive officerの略で、「最高経営責任者」ということになります。CEOの職務は理事会（取締役会のこと）に任命されて、企業のすべての業務の執行を統括します。企業経営に責任を負うとされる重要ポストです。CEOは、日本の取締役と違い、成果が出せない場合、たとえ任期途中だとしても、その職を解かれることも十分にありえます。

ただし、アメリカ法人内における「CEO」は、このように定款に定められる役職になりますが、日本法人においては、特に意味をなすものではないです。つまり、社長と同じく、単なる「役職」似すぎません。また、CFO（chief financial officer）やCOO（chief operating officer）も、同様で、「部長」「会長」などと同じく役職の名前に過ぎないです。なので、日本の中においてはCEO、COO、CFOの権限にルールや制限、制約など特に設けているわけではありません。

どちらも単なる役職なので、どちらが偉いとかはないです。会社内のルールで定義するほかないのです。

社長は会社の「トップ」という印象が強いです。しかし、「代表」はやるけど、「経営」をやっていない場合もあるかもしれません。そういった場合に「CEO」という名目が役に立ちます。「CEO」は経営を担っていく役割という色が強い役職なので、「実質的な経営」をしている人につける役職としてぴったりかもしれませんね。「社長兼CEO」も十分ありえますが、CEOに関して言えば、必ずしも「トップ」ではないのです。というのも、アメリカの経営の形態が日本と少し異なるからです。アメリカの場合、会社の業務執行にGOサインを出す人（取締役）と、実際にその業務を執行する人（執行役員）に分けられています。いわゆる、GOを出す人がCEOで、執行役がCOOなのです。だいたいは、会社のトップがCEOであることが多いですが、必ずしもそうであるとは限りません。

結局、「社長」も「CEO」もどちらが偉いというのはなく、単なる役職ということがわかりました。特に「社長」に関しては定義が曖昧で、法律上のルールはないので、会社内の規約で定めるなどしない限り、ハッキリすることはありません。それに対して、「CEO」は、実質的な「経営者」を意味する役職で、こちらに関しては逆にトップに限らないということがわかりましたね。また、CEOのさだめる範囲は、日本の法律上にはないので、やはりこちらも、会社の規約等で明記しないかぎり曖昧なものになるでしょう。

どちらも単なる「役職」ということでした！！

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