できる人の所感の書き方と例文

できる人の所感の書き方と例文

ビジネスにおいては、書くだけではなく所感を述べよという事がよくあります。書くか、語るかの違いではありますが、どちらも最初は難しいものです。数をこなしていく事、前に書いたものを読み返す事で、より伝わる文章になりますので、根気強く練習していくことが大切です。いわゆる「できる人」が書く所感は、感想との違いがはっきりしており、物事の事象や出来事から、自分の主観でそれをどう受け止め、客観的視点からの考察を盛り込んだ形でどのように評価し、今後のあるべき状態がどうであるかをしっかりと述べています。そこで今回はそのような所感の書き方と例文について見ていきたいと思います。

出典:jooy.cdn-dena.com

従う手順:
1

良い所感を書くには、まずそもそも所感と感想の違いとは何なのか、そこを理解することが大切です。したがって、所感と感想の違いからまず見ていきましょう。

所感:しょかん【所感】 (1)心に感じたこと。感想。所懐。(2)手に入れること。(3)〔仏〕 過去の行為が結果を生ずること。また、その結果。

感想:かんそう【感想】

あることについて、感じたり思ったりしたこと。所感。感懐。となります。つまり、所感と感想は「同意語」です。でも、実際に使う場面が違います。小中高で書籍を読んで書くのが「感想」、ビジネスの場面において自分の意見を述べるのが「所感」です。同じ感じた事を記載しても、その利用シーンが異なるのです。心に感じた事をそのまま述べれる「感想」に対して、「所感」そこから何を学び、どうしていきたいかまでを問われます。同意語といえど、使われわれるシーンと求められる内容やそのレベルが違う事に注意しましょう。

2

次に、実際の例文について見ていきたいと思います。下記の例文は、ある研修を受けた後に述べた所感です。

「~所感(研修を受けて)~今回の研修を通して、大学時代には学べない実際の営業現場における、応対方法や身だしなみなど、具体的かつ実践的なことを、研修において学ぶことができました。実際の現場では、相手の役職において営業時に気をつけないといけないことがあると知り、営業活動に出る前に大変勉強になりました。研修の中では、「セールストーク」がなかなかうまくできず、苦戦しましたが、自分は会社の看板を背負っているということを意識し、言葉の使い方や商品の説明方法を練習する必要性があると感じました。今後は、先輩社員との同行営業を通して、この部分をしっかりと吸収し自分の言葉で物事を伝えたいと強く思いました」

この例文では、実際に何を経験し、そこから何を得て何を学び、今後どうしていきたいか、あるいはどうしていくべきかがしっかりと盛り込まれています。ここまでのレベルの内容があって初めて所感と呼べます。

3

ビジネスの場面では、何らかの報告書には必ず最後に所感を述べることが多いです。その内容は、自分の感じた事も、今後に活かしたい事も書いていく必要性があります。そこで、2つのパターンで書きだしの例文を紹介します。1:感謝今回の研修は、1日と短い時間でした。しかし、K先生の温かい指導で自分自身の苦手な分野を克服するキッカケを頂いたと思います。2:決意今回の研修で、私に足りないのは忍耐力だとわかりました。社会においては、じっとこらえる事も必要だとはわかっていても、どうしてもハヤル気持ちを押させれない事が研修の場面でよく解りました。

両者の例文で共通しているのは、経験から学びを得ていることです。感想がただ思ったことだけを羅列しているのに対して、所感はこの点が違います。行動や経験から、何を思い、そこから何を学び吸収し、今の自分と対比してどう改善していけるか、そこまで考察できている文章が所感というものです。

4

以上、できる人の所感の書き方と例文についてみてきました。いかがだったでしょうか。感想文とは違い、書くフォーマットも異なれば、単純に感じた事を書けばいいという訳いはいかないのが所感です。実際に起きた事を列挙したとしても、提出先の相手が重視するのは、この「所感」なのです。当然ながら、同じ研修や出張をしたとしても、感じる事は人それぞれですし、そこで何を学び吸収できたかは各人の意識レベルやモチベーションによって異なります。自分の個性や気持ち(決意)を表すのが、この所感の部分になり、できる人ほどこの点が明確に表現されています。所感を的確に述べられるかどうかは、報告書を書く際に特に重要になってきます。目的に対する結果や考察、それらを踏まえた上での今後の行動について記載するのが報告書になりますから、的確な所感というのは重要なベーススキルになります。できる人ほど所感が的確でクオリティの高い報告書を作成できます。みなさんも是非一度参考にされてみてください。

できる人の所感の書き方と例文と関連した記事をチェックしたい場合は、カルチャーのジャンルから探すことができます。