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「決裁」と「決済」の違いと使い分け

 
Kollama Yujiro
投稿者 Kollama Yujiro. 更新された: 16 1月 2017
「決裁」と「決済」の違いと使い分け

「決裁」と「決済」の違いを取り上げたサイトは、検索してみると、結構な数あったりします。それだけ、この2つの意味の違いと使い方が、わかりにくいからではないでしょうか?まあ、どちらも「けっさい」と読む同音異義語、というわけですが…。

さて、ここで問題です。

「電子ケッサイ」

に当てはまるのは「決裁」でしょうか、それとも「決済」でしょうか。この問題を解くには決裁と決済の両方の意味と使い方を知る必要があります。早速調べてみましょう。

 

目次

  1. 決裁と決済の意味と実例
  2. 決裁と決済の意味の違い
  3. 電子決裁
  4. まとめ

決裁と決済の意味と実例

◆決裁(ケッサイ)

意味:[名](スル)権限を持っている上位者が、部下の提出した案の可否を決めること。

実例:社長の決裁を仰ぐ、書類を決裁する

 

◆決済(ケッサイ)

意味:[名](スル)代金や証券・商品、または売買差金の受け渡しによって、売買取引を終了すること。

実例:現金決済、決済通貨、債務を決済する

決裁と決済の意味の違い

つまり決裁は、「案件の可否を決める」ということですので、人の意志がかかわっていて、決済は「売買取引が終了する」ということですので、金銭がかかわっている、ということでしょうか。まあどちらもビジネスで案件を進めるには大切な内容ですが、同じ読み方でも随分意味が違うんですねえ。

電子決裁

ここで電子ケッサイの問題に戻ってみたいと思います。

電子決済というとビジネスにかかわってなくても結構身近なものが具体的に出てくると思います。例えばSuica、楽天Edy、nananco、WAONなんかは主婦の方のつよーい味方です。まあ、楽天EdyやWAONはキャンペーン数が多くて活用しきれない部分がありますが。もちろん使いこなしている猛者もいらっしゃいますけどね。

ここで、答えは一見「決済」なのかと思った方もいらっしゃるかもしれませんが、やはり世界は広かった。

電子決裁という言葉が存在しました。まあ、web上でなにかの可否を決めるんだろうなあ、とは思うのですが、推測の域を出ないのでちょっと調べてみました。

“電子決裁とは、書類や回議文書や帳票などの決裁のプロセスを電子化し、パソコン上で事務処理を行うようにすること。申請者がパソコン上で書類を作成し決裁プロセスを選択すると、決裁者にその内容が送られパソコン上で参照・承認を行うことできる。従来の「申請者が決裁者に紙文書を持っていき印鑑を押してもらう」という作業が不要となり、合議先が複数ある場合でも同時に通知することが可能となるため、意思決定および情報の伝達に要する時間が短縮される。また、文書も電子化されペーパレス化が促進されるだけでなく、文書の保管・閲覧・検索が容易に行えるようになる。”

<URL:http://www.hitachi.co.jp/Div/jkk/glossary/0328.html>

なるほど、確かに直属の上司のハンコをもらって、課長のハンコをもらって、部長のハンコをもらって…時間がもったいないといえばその通りですね。特に時間がかかると言われている自治体が積極的に導入しているとのことですので、効率的に欲しい文書や証明書等が得られるようになりそうです。ただし、問題はサイバー対策ですね。自治体に対策を立てられる人はいるのでしょうか。それとも外部委託にするのでしょうか。どちらもセキュリティーや個人情報の漏えいが心配になるところですが、対策に期待したいです。

まとめ

はい、ここまで書けばもうお分かりかと思いますが、答えは「どちらも正解」です。

電子決裁…電子書類で決裁(決済のルートを明確かつ簡素化)

電子決済…電子マネーで決済(お支払い)

同じ読み方でも内容が全然違うので、これを機に誤用しないようにしましょう。あと変換ミスもありがちですが、厳禁ですよ。せっかく意味をきちんと知っているのに間違えたらもったいないですしね。

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