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「アイデンティティ」の意味と使い方

「アイデンティティ」の意味と使い方

「アイデンティティを大事にしよう!」

この「アイデンティティ」という言葉、よく使われますが、正確にはどういった言葉なのでしょうか?凄く大きな意味を持つこの言葉をきちんと説明するのは難しいかもしれません。また、英語の「identity」が語源になっていることは容易に想像できますが、よくある和製英語で、それとは違う意味なのでしょうか?今回、どういった場面で使うのがふさわしいのかも考えて思います。私たちにとって必要な「アイデンティティ」だからこそ、今こそきちんと理解して使いましょう。

「アイデンティティ」の意味

「アイデンティティ」は冒頭でも言ったとおり、英語の「identity」という単語から来ています。英語の意味は、『同一であること』『同一性』『本人であること』『独自性』『主体性』『帰属意識』を意味します。日本語のカタカナで表すときも、この意味とほぼ同じですが、非常に日本語にしづらい単語とも言われています。ですので、使う場面によって、これらの意味から選択されて使われるようなイメージです。たとえば、IT関連であれば『識別』の意味で使われることが多いでしょう。哲学関連であれば、一般的には『同一性』という意味で使われます。心理学や社会学の分野だと、『自己認識』や『自分理解』というような意味で使われることが多いようです。

IT分野での使われ方

では、実際にどのようにIT分野で使われているか見ていきたいと思います。ITでよく使われる用語に「アイデンティティ管理」というものがあります。これは、IDやパスワードを一貫して管理することのできる、もしくはしているシステム/技術のこと指します。言い換えれば、ID管理とも言えるでしょう。個人を『識別』するためのシステムということです。管理される情報の中身としては、パスワードやIDをはじめ、ユーザーの基本情報いわゆるプロファイル、またそのユーザーのアクセル権限などの情報になります。この『アイデンティティ管理』は、一元管理できるので、ユーザーの管理がしやすくなる一方で、セキュリティ面での問題がずっと叫ばれています。該当するサーバーなどが外部からの攻撃を受けたり、または内部で情報を持ち出したりすると、芋づる式に多くの情報が引き出されてしまう危険性もあるといわれています。一時的な雇用関係にある内部社員(アルバイトや退職者など)の管理権限がずっと削除されないままであることも、意外とよくあることで、しばしば問題になります。

哲学における「アイデンティティ」

哲学分野における「アイデンティティ」の使われ方は非常に難しいです。一般的には、前述通り「同一性」という意味です。たとえば、『人格の同一性』というのがこの分野ではしばしば議論されます。これは簡単に何かというと、今生きている自分と10年経った自分が、同一すなわち同じアイデンティティとみなして良いのか、ということです。どういうことかと言うと、たとえば、誰か大切な人に裏切られたなど、とても傷ついたショックな出来事があったとします。その時に聞いていた歌や写真が10年後もまだ持っているとしたら、何かを感じるのでしょうか?もしかしたら、この苦しくてショックな気持ちを思い出すのかもしれません。その時ショックが大きければ大きいほど、長く自分の中に残るかもしれません。このような「痛みを想起する」という現象は、10年前に感じたショックと同じ現象なのでしょうか?それとも別の意識なのでしょうか?同じであるとすれば、この2つの感情や気持ち、あるいは意識にはつながりがあるのでしょうか。つまり10年の隔たりの間に「同一の心」が存在しているのか、ということです。科学的には、同じDNAの人物は、同じ「アイデンティティ」とみなすでしょう。しかし、哲学上の意識化でいうつながりがあるのか、という点についてしばしば議論がされるようです。

心理学における「アイデンティティ」

これは、哲学よりももう少し分かりやすいでしょう。心理学では「自己同一性」もしくは「自己認識」です。自分が自分であるという感覚や意識のことを言います。自分が他人と違う自分だ、と確固たる意識を持っている場合は、「アイデンティティの確立」と呼ばれます。心理学の分野における「アイデンティティ」は、エリクソンという学者が概念を詳しく研究していたとされています。エリクソンは、アイデンティティについて4つの側面があると唱えました。

自己斉一性、連続性

⇒自分が自分であると、きちんと認識すること。そして、その自分という存在が連続してい存在している認識をもつことです。

対自的同一性

⇒自分がこれからどうしたいのか、どこへ向かっていきたいのか、自分で認識している状態のことをさします。

対他的同一性

⇒他人が見ている自分と、自分が考えている自分が一致しているという認識を自分が持っているかということです。

心理社会的同一性

⇒自分が社会と適応しているかどうか、認識を持つことのことをさします。

これらの4つの側面が形成されることによって、「アイデンティティ」が形成されるとされています。よく、「日本人としてのアイデンティティ」に見られる、意味は心理学的な意味が一番近いと思います。自分が日本人として「自己認識」するのかということです。

おわりに

「アイデンティティ」の意味は非常に広域にわたり、分野によって解釈が異なってきます。おそらくよく使われる「アイデンティティ」は哲学的意味よりも、心理学的な意味が多いでしょう。この言葉が持つ意味は、それぞれの世界観で異なりますが、独自であり、この言葉自体がある意味「アイデンティティの確立された」言葉なのかもしれませんね。

おわりに

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