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「ご尽力」と「お力添え」の意味と使い方

 
Kollama Yujiro
投稿者 Kollama Yujiro. 更新された: 16 1月 2017
「ご尽力」と「お力添え」の意味と使い方

ビジネスメールやそれに準じた場で、「がんばります!」「」と伝えたい時にみなさんは、「ご尽力」という表現を使うときはありませんか?また、誰かに助けてほしいときに「お力添え」という表現を使うことはありませんか?何となく分かってはいるけれど、自信がない人もいるかもしれませんね。この2つの表現は意味としては同じような意味を持っていますが、使い方が少々異なる表現なのです。今回はこの「ご尽力」と「お力添え」について詳しくみていきたいと思います。

参照元:sites.psu.edu

従う手順:
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「ご尽力」の意味とは?

「ご尽力いただきありがとうございます」などという表現はよくビジネス上で使われる表現かもしれません。「尽力」というのは、何かの目標のために力を出し尽くすことや何かのために尽くし、努力するという意味です。「尽力」という言葉に「ご」が付いているので、相手に尊敬の念を示しています。いわゆる「努力」という意味ですが、ビジネスシーンなどの公的な場では、「ご尽力」という表現が相応しいです。

ちなみ、先に間違った使用例をご紹介しておきます。「尽力を尽くす」というのは間違った表現です。よく見てみてください。「尽くす」ことの重ねがけですね。言うなれば「食事を食べる」と同じような表現ですね。「食べる」「食べる」と並べるのがおかしいように、「尽くす」「尽くす」と並べるのもおかしいのです。

参照元:mentalhealthy.co.uk

「ご尽力」と「お力添え」の意味と使い方 - ステップ1
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使用例

では、正しい使い方を見ていきましょう。

ポイント:相手がしてくれたことは「ご尽力」、自分がすることは「尽力」

「尽力」には、「ご」を付ける場合とそうでない場合があるのですが、どう使い分けるかというと、「尽力」する人が誰かにより違います。相手が頑張ってくれた場合は、「ご尽力」とし、自分が頑張った場合は「尽力」と表現します。

【例】

相手の「尽力」の場合

  • ご尽力いただきありがとうございます。
  • 皆様のご尽力誠に感謝いたします。
  • ご尽力くださり、ありがとうございました。

自分の「尽力」の場合

  • 出来る限り尽力させていただきます。
  • 御社のために尽力をして参る所存です。
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「お力添え」の意味とは?

では、「お力添え」はどうでしょうか?「尽力」とどう違うのでしょうか?「力添え」というのは、手助け、協力もしくは援助などの意味を指します。「お」を付ける場合とそうでない場合は、相手が自分からどのような立場にあるかで異なります。「お」を付けない場合は、友人、後輩や部下に対して使うにふさわしいとされています。もちろん「お」を付ける場合は、目上の人に対して使う敬語になります。

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使用例

「お力添え」という敬語は、目上の敬意を払うべき人に対して使用する謙譲語と前述しました。たとえば、上司や社外の人など、目上の人や自分が謙る場合で、助けをお願いするとき、もしくは援助や協力へのお礼を伝える際の敬語表現としての使い方が一般的です。

【助けをお願いするとき】

  • なにとぞお力添えの程、よろしくお願い申し上げます。
  • 皆様のお力添えを頂きながら、より一層精進してまいります。
  • 今後とも、より一層お力添えいただけますと幸いです。

【お礼を伝えるとき】

  • このたびは、お力添えいただき誠に感謝いたします。
  • 日ごろより、大変なお力添えいただきまして、感謝申し上げます。
  • 皆様のお力添えのおかげでここまでやってまいりました。ありがとうございます。
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似たような他の表現

「ご尽力」や「お力添え」以外にも似たような表現があるので、合わせてご紹介します。

【誰かに助けてもらったとき】

  • 温かいご支援誠にありがとうございます。
  • このたびは、弊社にご協力いただき誠に感謝いたします。

【自分が助けるとき】

  • 微力ではございますが、お手伝いさせて頂ければと思います。
  • 何かご協力できることがございましたら、なんなりとご相談くださいませ。

上記で登場している表現としては、「ご支援」「ご協力」「お手伝い」というものです。この3つはビジネスシーンで何かと便利なので。「尽力」「力添え」と合わせて覚えておくと良いでしょう。

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「尽力」「力添え」は微妙にニュアンスが違います。どちらも助ける、助けてもらうという意味合いですが、「尽力」の方が「努力」に近い意味合いでしょう。逆に支援のようなサポートをしてもらったときは「力添え」を使うと良いと思われます。日本語のニュアンスは、そのやり取りにによって少しずつ異なりますが、相手の気持ちに沿った相応しい表現ができるようになるのが理想ですね。

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